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<2009年07月14日>地域主権型道州制

今、大阪の橋下知事を始め、知事会から地方分権についての要望が政府に寄せられています。
総選挙が間近に迫ってきているためか、橋下知事からは地方分権に力を入れる方を応援するような動きもあります。しかし、道州制の話は、今始まったことではなく20年近く前から日本青年会議所(JC)や関西経済連合会から提案されていました。私自身も現職時、道州制議員連盟の副会長をしており、日本の建て直しのためにも地方分権による道州制へと道をひらくべきだと思っています。

道州制導入のメリット

 さて、実際、道州制を導入するとどのようなメリットがあるのでしょうか?簡単に以下に挙げたいと思います。

(1)国のいいなりではない、本当に地方のための行政ができるようになります。現在は、東京中心の一極集中になっていますが、道州制を導入することで、大阪を含む関西であれば関西州が独自の権限を持って行政を行えるようになります。

(2)道州制にすることで、国と地域の二重に業務を行っていた部分が一つに統一され、人件費等費用面でも大幅に削減できるようになります。国としての業務量が少なくなることで、国としての法律制定も少なくなり、国会議員数の大幅な削減を見込めます。

道州制、具体的には…

 日本の従来の行政システムを覆し、都道府県を廃止し、関西州等を設け、国から財源となる税源、人材、権限を道州政府に移します。国は国家戦略、外交・防衛、金融・経済対策等の業務を主に行い、道州は国が行わないその他の事業を行い、市町村は実際の市町村民の生活に直結する業務を行っていきます。この道州制の実施に伴い、従来は都道府県の権限下にあった教育、国の権限下にあった高速道路や国道に代表される高域位置道路網、一級河川に代表される広域河川など、その一部を市町村に移行するような思い切った改革をすることで、より住民の生活に則した行政が行えると思います。

 道州制を実施するにあたり、重要なのは、財源と同時に人材も移譲していくことです。現在東京に集中している官僚を含む国家公務員を、業務の移譲に伴い道や州に分散することが必要です。

 民主党の案で、国の次に県や道州を置かずに直接300市を置く考え方がありますが、そうなると、現在の中央集権が更に強くなりすぎて弊害が出てくると思います。

 広域行政で対応しなくてはならない多くの問題や二重行政のコストの無駄に対応していくために、また同時に、地方が責任を持った独自の行政を行っていくためには、道州制は良い方法だと思います。多くの問題を抱える日本を建て直し、より良い国のあり方を目指すには、地域主権型の道州制を実現していくべきだと私は考えています。

ブログ筆者プロフィール

ブログ筆者プロフィール

前衆議院議員 左藤 章

現在、自民党幹事長代理。防衛副大臣兼内閣府副大臣、衆議院安全保障委員長、衆議院文部科学委員長等を歴任。情報通信、防衛、教育、司法など多岐にわたる分野で活動中。